タタラ・タラ個展「悩める脳内パラダイス」

タタラ・タラ個展「悩める脳内パラダイス」
会期:2015年9月19日(土)~9月23日(水) 14:00~21:00
オープニングレセプション:19日(土)18:00~
イベント:19日(土)19:00~シンガーソングライターでポエトリストの片山さゆ里氏によるライブパフォーマンスを開催
会場:素人の乱12号店(東京都杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2F)

  この度、高円寺にあります素人の乱12号店「ナオ ナカムラ」では、タタラ・タラ個展「悩める脳内パラダイス」を開催いたします。
タタラ・タラは、1984年東京都生まれ。2006年、女子美術大学短期大学部造形学科デザインコース情報メディアを卒業、デザイン会社で商業デザイナーとして働きながら、2015年に美学校の現代美術セミナー「天才ハイスクール!!!!」を修了しました。
タタラは高校生のころ、多重人格障がい者の実話をもとに書かれたダニエル・キイス作『24人のビリー・ミリガン』を読み、ビリーの脳内に存在する一点を中心として各人格が立つ“スポット”というキーワードと自身の脳内との感覚が似ていると感じて心理学などに興味を持ちはじめました。
そして、あることがきっかけとなり脳検査を受けたところ、目で見ている情報や思考が脳内で記号化され文字などになって見える「形式的思考障がい」と診断されます。
そんな彼女の作品はアールブリュットと呼ばれるごくプライベートなものや、自身の抱える障がいだけを扱うものではなく、障がい者と健常者の両者に視点を当てたポップでリズミカルでキャッチーな作品を制作しています。
健常者と呼ばれる私たちにそれぞれ違った個性があるように、マイノリティにカテゴライズされてしまう障がい者と呼ばれる私(人)たちの「障がい」というものは健常者同様の個性と言える特徴の一つだとタタラは考えています。
本展覧会では、精神障がい者の入院する無機質で狭い保護室を会場内に再現し、ポップにシンボライズされた彼女の脳内を保護室内に落とし込みます。
タタラ・タラの初個展をこの機会にどうぞご覧ください。
また、19日(土)19:00より、強迫性障がいと闘うシンガーソングライターでポエトリストの片山さゆ里氏によるライブパフォーマンスを開催いたします。
片山さゆ里:5月10日富山県生まれ。2012年よりアコースティックギターで弾き語りをスタート。強迫性障がいや脱毛症と闘いながら現在、シンガーソングライターとして高円寺など都内を中心に活動し人気を集めている。
ディレクター 中村奈央

【作家ステートメント】
私は20歳を過ぎてから自分が形式的思考障害だということがが分かりました。物心ついたときから、私の思考の入力と出力仕方は変わっていません。情報が入力 される時は、アタマの中は記号化された文字でいっぱいになります。出力するときは、記号化された文字を選択する私が見て選択して話をしています。

私はずっと、世の中の人が自分と同じように思考をしているのだと思っていました。それが違うのだと分かったとき、私はマイノリティーになりました。
今までの私と、知った後の私は同じなのですが、社会的に見てマイノリティーになったのです。今までと変わらない私。でも、精神障害者になった私。ひとつキャッチーで個性的な名前が付きました。
タタラ・タラ

また、福島県いわき市のワタナベ時計店3Fにあります「ナオナカムラ」では9月18日から22日まで、毒山凡太朗+キュンチョメ展覧会「今日も きこえる」を開催中です。ぜひこの機会にご高覧いただきますようお願い申し上げます。